
管理栄養士の資格を取得して、福祉施設で働くことになったけど、
調理現場の経験は無くても大丈夫なのだろうか

新卒で病院管理栄養士に就職したいけど、やっぱり調理の経験は必要なの?

現場経験の有無は管理栄養士として働く際に気になるポイントですよね。

私はどちらかというと調理現場の経験は必要派です。
その理由についても自身の経験を踏まえてお話したいと思います。
はじめに
新卒で福祉施設や病院管理栄養士などとして就職するときに、その施設の給食体制が直営か委託かによって、調理現場の仕事をする、しないの違いがあります。
直営:給食業務をその施設が経営して行っている
委託:施設の中に外部の給食会社が入って給食業務を行っている
委託の場合、施設側の管理栄養士は給食業務をしない場合がほとんどだと思います。
ですので、管理栄養士として就職先を選ぶときに、同じ施設管理栄養士でもここで調理経験の有無が分かれます。

だから実際、管理栄養士なのに調理が出来ないって人はたくさんいるよ。
では、具体的にどのような仕事内容なのか見ていきましょう↓↓↓
調理現場の仕事内容

調理現場での仕事は主に、仕込み・調理・盛り付け・食事のチェック・洗浄・発注・在庫管理・食札作成・献立作成・衛生管理などの給食業務になります。

私は病院栄養士として約3年間、調理現場をメインに仕事をしていました。
そんな私が経験した1日のリアルなスケージュールを紹介します↓↓↓↓↓
調理現場の栄養士の1日のスケジュール

9:00 | 朝礼・食事箋受付・昼食準備開始・次の日の仕込みなど |
10:00 | 調理・盛り付け・入れ込み・納品チェック |
11:30 | 配膳トレーチェック |
12:00 | 各病棟へ食事配膳・片付け |
12:30 | 休憩 |
13:30 | 下膳された食器などの洗浄・発注・在庫管理 |
14:00 | 食事箋受付・夕食準備開始 |
16:00 | 調理・盛り付け・入れ込み |
17:30 | 配膳トレーチェック |
18:00 | 各病棟へ食事配膳・片付け |
ざっくりと1日の流れはこのようになっています。
給食業務には栄養士・調理師だけでなく、パートの方々もいて、それぞれの担当に分かれて仕事をみんなで進めていくという場合が多いです。
調理作業は栄養士と調理師が、盛り付けはパートの方、など専門の技術や知識が必要な業務はその資格を持っている人が行います。

調理の中でも栄養士の知識が必要なものとして、アレルギー対応や乳児・幼児食、嚥下食、ミキサー食などの担当をする事が多いです。
また、調理業務以外にも食材の発注や納品、在庫管理、場合によっては献立作成など任されることもあります。
病院給食の場合は、朝・昼・夕と1日3食あるため、勤務時間も早番・日勤・遅番と不規則な場合が多く、早番は朝4時~5時から始まるところもあります。

1日立ち仕事で、重いものを運んだり、時間に追われる作業をするのは体力が必要です。
だから、体力がある新卒や若いうちに経験として積むと良いかもしれません。
調理現場経験の有無に対する意見
では実際、現場経験の有無に関してどのような意見があるのか見ていこうと思います。
※一部抜粋
病院管理栄養士です。
Yahoo!知恵袋
新卒など、現場経験がない人は、ビックリするくらい知識がなくて先々が大変です。
栄養指導に必要な調理の知識は、家庭での調理経験だと思います。
Yahoo!知恵袋
病院での調理は大量すぎて、患者さんに役立つ知識とは違うのではと思いました。
正直、現場経験の有無に関しては様々な意見、考え方があります。
特に新卒で病院管理栄養士として就職した場合、就職先の考え方によって違い、調理経験をしないまま病棟管理や栄養指導を行うところもあれば、1年目は調理現場に入ってもらう、などとしている場合もあります。
ですが、新卒で病院管理栄養士になった例をあげると、大量調理や給食管理のノウハウを知らないまま病棟管理や栄養指導を行うのは難しい場面も出てくるのではないかと思います。

患者さんの状態に合わせた食事に変更したいと思っても、現場の流れや調理のノウハウが分かっていないと、無茶な要求をしてしまったり、現場の方からすれば、管理栄養士なのに、あの人は何もわかっていない、などと現場の調理師や栄養士と信頼関係を築くことが難しくなってしまうケースもあります。
ですので、特に病院や福祉施設など栄養指導にかかわる業務がある場合には、現場経験はあった方が良いのではないかと思います。
調理現場の経験をすることで得られること3つ

給食管理の仕組みが分かる
大学や専門学校、実習などでも学ぶことではありますが、実際に働いてみると分かることがたくさんあります。
発注一つにしても、食事代に対する食材の値段や発注先とのやり取り、在庫の管理、品質の見極めなど給食管理を行う上で考えなくてはならない大切な仕事が分かるようになります。
調理の技術、知識が身につく
調理の技術や知識は現場経験で一番成長する部分だと思います。
様々な食材の扱い方や切り方、調理の仕方など、調理師さんをはじめとするプロの方から教わることができるので、家庭の料理では経験できないことを学べます。
献立作成の能力がつく
現場経験を積むことで、自然と食材のグラムが目で見て分かるようになったり、普段家庭では作らない減塩の食事や柔らかい食事、糖質制限の食事など献立作成のパターンが見えてきます。
現場での調理の経験は、献立作成に反映できるようになりますし、栄養指導においても的確な食事の作り方やアドバイスが出来るようになると思います。

新卒1年目は特に、献立作成もままならない感じではありましたが、現場経験を経て、食材や調理に対する考え方や献立の組み立て方が自然と分かるようになりました。
調理現場の経験を積むことのメリット・デメリット

メリット
- 食材や調理に関する知識・技術が身につく
- 現場の流れや状況を理解することで、栄養士としての意見を反映しやすくなる
- 調理師やパートの方と円滑なコミュニケーションが取りやすくなる
- 栄養指導の時などに調理法など具体的なアドバイスがしやすくなる
- 管理栄養士としてのステップアップに繋がる
デメリット
- 現場経験を身に付けるまでに最低でも2年以上は要する
- 勉強し続けていないと国試で学んだことや専門知識が抜けたり追いつかない
- 体力的にきつい場面も多々ある
調理現場の経験を積むなら
調理現場の経験を積むなら、委託給食会社がおすすめです。
委託給食会社は病院、社員食堂、福祉施設、保育園など様々な施設で業務を担っている場合が多く、たくさんの経験が積める可能性があります。
施設によって、給食業務の内容や食事も違うため吸収するものがたくさんあると思います。

将来は、病院などの施設管理栄養士になりたいけど、その過程として現場経験を積みたくて、給食会社に就職する人も多くいます。
まとめ

管理栄養士として働くことを長い目で見ると、少なからず、調理現場の経験は必要だと私は思います。
実際に調理現場で3年間働いてみて、大学では学べなかった部分やその施設のルールなど、そこでしか分からない事もたくさんありました。
経験することのメリットの方がデメリットよりも多いのは確かです。
また、各施設では管理栄養士が現場を監督する場面も多くありますので、早いうちに経験しておくと後々役に立つ時が来るのではないでしょうか。